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CASE5

私が専門看護師になるまで

想定していなかった状況の連続だった看護師生活。
様々な現場で得た学びが、キャリアを作ってきました。

私が専門看護師になるまで

想定外の状況に遭遇しても、置かれた環境で、「今、何ができるのか」 を考えて実践してきました。
目標は自分で決め、自分で達成していくものだと思っています。
自分の中にあるものを大切にしてきました。

慢性疾患看護専門看護師

MY CAREER UP STORY

看護短期大学部
卒業後

看護師人生のスタート。様々な現場の多くの課題。

卒業後、複数の病院で臨床経験を積みました。入職時は内科系を希望していましたが、なぜか外科系ばかりに配属されました。
内科系を希望したのは、学生時代に糖尿病をもつ経営者の方と出会い、人生経験のある社会的立場もある方に、一学生がどのように療養指導すればよいか悩んだ経験があったからです。

ただ外科病棟でも糖尿病をもつ方が多いことを知り、「外科系病棟でできる糖尿病看護」を考えました。患者さんへの心理的アプローチは絶対に必要になってくると思い、教育技法や発達段階に応じた心理学を学ぶことができる大学にも通いました。糖尿病教室の立ち上げ、外来での療養指導、日本糖尿病療養指導士の取得をし、その間、主任・師長と管理職も経験できました。

しんどさはありませんでしたね。自分の課題を解決し、実践能力を高めることに意義を感じていて、何か学んでいないと能力が落ちた気がするんです。さまざまな活動をしていると、「こうしていきたい」という希望や、「これが自分には不足しているのではないか」という課題が増えてくる。
その中で常に自己の課題と向き合い進んできました。

2008年〜

糖尿病の患者さんと向き合う中で、保健師免許を取得。

外科系病棟では下肢切断を余儀なくされる方、網膜症で失明寸前の方、すい臓がんの膵頭十二指腸切除後でインスリン分泌不全の方々から「発症して初めて気づく予防の大切さ」と「疾病予防の重要性を自分のこととして考える機会に恵まれなかった」体験をお聞きしました。糖尿病と診断された時に生活改善の必要性が受け入れられるような説明を受けていたら、この方々の人生も変わっていただろうと感じました。

そこで、「疾病予防の重要性を伝えたい」と思い、30歳で保健師免許を取得することを決めたんです。保健師免許取得後は内科病棟の経験を積むため転職し、糖尿病の教育入院や、透析導入前後の看護、急性心筋梗塞後のリハビリテーション、糖尿病合併に関する多くの療養指導経験を積みました。足を切断せず守っていく下肢救済に強いチームがあり、重篤な足病変に対する療養指導も経験しました。短い間ではありましたが医師や同僚から学ぶ機会の多い職場でした。

2010年〜

保健指導を実践で磨く。

40歳以上を対象に特定保健指導が始まるとの情報を得て、保健師の資格を活かす時だと判断し、健診機関の保健師になりました。そこでは、保健指導の成果が求められました。特定保健指導システム整備や成果を出すための保健指導のプログラムを作成し、2年間、特定保健指導に携わりました。

2012年~

学びを深めるため、住友病院へ。

より学びを深めたいと考え、糖尿病とメタボリックシンドロームの体験型教育を行っている住友病院を知り、縁あって入職しました。糖尿病ひとつとっても、発症予防から合併症が進行し人生の最終段階に至るまでの意思決定支援を担うため、とても広い視野が必要になります。次第に糖尿病に限らず幅広い疾患を想定した予防的なアプローチができれば…と思うようになり、慢性疾患看護専門看護師(CNS)になろうと決意しました。

私が専門看護師になるまで

2014年~

慢性疾患看護専門看護師になるために。

「慢性疾患看護専門看護師」(CNS)は一つの疾患に限定されず移行期の看護が行える資格です。大学院への進学を決意したものの、長期のCNS実習や、質的研究のための対象者に合わせたスケジュール調整を想定し、一旦は学業に専念し最短の取得を目指す道を選びました。大学院に通う間は、「学校保健」も予防分野の一つと、自己研鑽がてら養護教諭(保健室の先生)の資格を活用し、非常勤として勤務しました。取得した資格はすべて活かそうというスタンスです!

私が専門看護師になるまで

2015年~

CNSとして活動するはずが…?

資格取得後は心機一転CNSとして頑張ろうと思っていたところ「教育担当メインで勤務してほしい」と言われました。教育計画の立案などには興味があったことにはあったのですが…。
まずは病院のニーズにお応えできるよう教育担当師長として働きながら、「慢性疾患看護専門看護師」が取得できました。

CNS経験を積むため空き時間を見つけては、外来で糖尿病・透析予防の療養指導や、運動習慣の動機づけプログラム作成、若手スタッフのメンタルヘルス不調の対応など、その時々にできる方法で自己研鑽しました。2018年には教育を担う人も増えたため、自身のCNSとしての能力が高められる環境を求め退職を決めました。

私が専門看護師になるまで

2019年~

イキイキと働ける職場環境づくりを支援。

ちょうどその時、住友病院では「健康経営」を推進していました。
健康経営は、職員の健康寿命の延伸を阻害する要因を予防し、活力を持ってイキイキと働ける職場環境をつくることを目的としています。CNS、保健師としての経験を活かし、メタボリックシンドロームを改善して、長く健康に働けるよう支援することができると考え就職を決意しました。

現在は「健康経営推進室」に所属し、健康管理業務を行っています。また、「健康経営支援センター」にも所属し、住友グループ企業に出向き、産業医・産業保健職と協働して、健康イベントを実施しています。そこでは従業員の皆さんが疾病予防と健康づくりの大切さに気づかれる機会を提供したり、健康相談のアドバイスをする活動をしています。

慢性疾患看護は生活習慣病予防から合併症や障害を持つ方への支援、人生の最終段階のケアと、すごく幅広いんですよね。住友病院は職員はもちろんのこと、地域の健康を支えることができる病院ですね。

今後は、受診した方に「生活を少し見直してみようかな」と思ってもらえるきっかけ作りができるスタッフを育成し、職員もお互いの健康を気遣って悩みを打ち明け合える関係性を目指していきたいです。そんなスタッフが多ければ多いほど、働きやすい、いい病院になると思うので。
自身の健康を守り、患者さんの健康を守り、健康について語り合える、いきいきやりがいをもって働ける病院になっていけば良いかなと思っています。
そのお手伝いができれば良いですね。

自分が不得意だな、と思う部分は克服していきたいと考えます。
いざ、克服するとなった時、やはり成功している上手な人の真似をするのが一番早い。
例えば、「話を聞こうかなって思ってもらえる姿勢って何だろう?」と、信頼されている人の真似を積み重ねていくと、どんな方にでも話を聞いてもらえるようになった、とか。
思い通りの環境でなくても、「置かれた環境で得た自身の経験を、次にどう活かすか」考える、その繰り返しが現在のキャリアを形成したと思っています。

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